年の暮れが近づいてくると、気になってくるのがお歳暮。今でこそ一般的な習慣になっていますが、お歳暮のはいつからはじまったのでしょうか。
贈る際には、時期や費用、マナーなど、気になることがたくさん出てきますね。まずは由来を知っておくと、お歳暮のことが理解しやすくなりますよ。
お歳暮の歴史
日本でのお歳暮のはじまりは、室町時代とも言われています。
江戸時代には一般的な習わしとして全国に広まり、明治30年代になると、親や親戚だけでなく、お得意様やお世話になっている方にもお歳暮を贈る習慣が定着していきました。
お歳暮の由来
お歳暮は、年越しの「御霊祭」で塩鮭、するめ、数の子、塩ぶり、魚介類の干物などを祖先の霊に供えた名残りで、こうした供物を嫁いだ娘や分家の者が本家に持ち寄ったことに始まります。古くは日持ちのするものが多かったようです。
その後、年末に帰省できない子どもや遠方に住む親戚が、祖先の霊や年神様に供える供物を本家に贈るようになり、やがて、日頃お世話になっている親類や上司、取引先などにも贈られるようになりました。
もともと「歳暮」は年の暮れを意味する言葉ですが、こうした年末の贈り物の呼び名として定着していったといわれています。
お歳暮のマナー3つのポイント
1.いつ贈るのか
元々は正月を迎える事始めの日、12月13日から贈る習わしがありました。
現在では年末はいろいろと忙しい時期でもありますので、最近では早まっている傾向があります。
ですが遅くても12月20日頃までには届くように準備しましょう。
2.のし紙の種類は?
のし紙は、紅白の蝶結びに熨斗が付いたデザインのもを用います。表書きは濃い色の墨を用いて楷書体で書くのが基本です。上書きは水引中央結び目の上に「御歳暮」と書き、名前書きは水引中央結び目の下に表書きよりやや小さめにしてフルネームで書き入れます。
ここ最近では「簡易のし」と呼ばれる短冊タイプ(短冊のし)も多くなりました。
3.挨拶状を添える
本来は、先様宅に直接訪問して送り届けることが習わしですが、最近では宅急便で届ける事が一般的です。
身内や気心の知れた友人に贈るときは電話で贈った旨を伝えるだけで構いませんが、日頃大変お世話になっている方に贈る場合は、挨拶状をつけましょう。お歳暮と一緒に添えるか、届いた頃を見計らってハガキや手紙を挨拶状として贈るのがマナーです。